授業の中で子どもが育つ教式
人を育てるには優しさと厳しさがいります。優しくすることは易しく、厳しくすることは難しいのは誰もが知るところです。特に今は率直に本音で語ることが難しくなっています。本人はそれで良いかも知れませんが、未来をになう子どもたちを育てる上では、恐ろしいことだと思います。
教師の仕事は授業を通して子どもを育てることです。子どもに迎合するのでなく、締めつけるのでなく。
教式の中には厳しさと優しさの両面があります。
一 よむ 読み間違いは必ず教師が教え、子どもにさせない。読み終えたら必ずねぎらいの言葉をかける。
四 かく 子どものノートを一人ずつ丹念に見て回り、誤りがあれば直させ、よい点はほめる。
五 よむ 声の大きさ、速さ等について子どものやる気を起こす励まし方がある。
七 よむ 子どもへの心からのほめ言葉がある。
二とく・六とくにおいても、子どもの答を決して否定せずに受け止める。時には笑い声が起こることもある。(鈴木佑治先生や先達の筆録が参考になります。あっさりと短く、心から発せられる言葉は、子どもたちにとって何にも代えられないものです。)
1時間の中で子どもたちは確実に育ちます。修養会で先達のご教壇からそのことを学びました。中でも忘れられないのは、杉田すま先生の「大きなかぶ」のご教壇です。
1日目 席につくなり机の上に足を上げた子
2日目 机の中に足が入る。
3日目 足がきちんと床についた。
「国語教育は国家の存亡に関わる」と、芦田先生は話されました。
島根 M.N
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