6月の話題 5

芦田教式に学び 出前授業を続けて 5

 上段は、4年生から6年生まで毎年出前授業をさせていただいた学級の児童です。6年詩『生きる』谷川俊太郎の授業後に担任が感想文を送ってくれました。芦田教式での授業のよさが整理されています。どの子にも分かる楽しさ、心に響く授業、キーワードへの着目などが書かれています。
 児童は、出前授業に期待と不安を感じています。教室に安心感が生まれ、期待感が膨らむような仕掛けが、教式にはあります。また、自学自習する具体的な方法も学んでいるのです。
 下段は、5年「わらぐつの中の神様」杉みき子の授業感想です。出前授業を始めたころの感想です。第二次指導〈二とく〉は、○おさらい ◎承接 〇手引き となっています。「〇おさらい」の大切さが分かる感想文です。「おさらい=復習」は、前時の〈六とく〉を中心に行います。同じ扱いにならないように裏からの扱い(視点を変えるなど)を工夫すると、本時の山がより味わい深くなるのです。
 物語の世界に浸ることの意義を感じます。同じ本を何回も読んでとせがむ幼児は、物語の世界に浸り、想像の世界で遊ぶ楽しさを味わっているようです。そのことが脳の発達に役立つように仕組まれている、と脳科学者は話しています。分かる楽しさ、考える面白さを工夫していきたいと思います。
 出前授業をしていると多くの気づきが得られます。こんな感想文をいただくと勇気と元気が生まれます。これから先どこまで続けられるか分かりませんが、教式を杖にして歩みたいと思います。
        担 当  東京 T.K