11月の話題 1  

学 自 習 の す す め 

 芦田恵之助先生の残された七変化の教式で行われる授業は、子どもたちからすれば自学自習する方法を具体的に学んでいることになります。教式を難しく考えないで、先ず実践してください。工夫の種が拾えますから。

 先ず、全文を音読します。すると、何か印象に残ります。その印象に残ったことを考えるのですが、その糸口になるのが題名です。題名から印象に残っていることを大雑把に整理していきます
 次に、大雑把に整理したことを考えながら黙読し、強く印象に残っている言葉を抜き書きします。そして、書き出した言葉を見ながら話をまとめます。すると、話の大事なところ(山場)がいくつか見えてきます。これが、第一次指導の概観の授業の姿です。
 第二次指導は、第一次指導で見えてきた山場を順に詳しく読むことになります。
 最初に、前時の学習を思い出しながら全文を音読します。話の全貌が少しずつはっきりしてきますが、本時の山場と関係がありそうなことを中心に復習します
 続いて、本時の山場の中から一部を取り出して全文を視写します。書き出した文章を改めて音読し、難しい言葉や言い回しについて調べ、視点を決めていくつかに区分します。すると、大事なことがよりはっきりしてくるので、書かれている言葉を手掛かりにして文章をより深く考えていきます。同様に選んだ山場の数だけ授業を続けます。これが、第二次指導です。 

 芦田恵之助先生は、目の前の子どもの姿を観察しながら授業を工夫改善されました。私も喜寿を迎えました。今でも授業に恵まれ、幸せですが、試行錯誤の連続です。前を向いて歩く芦田先生のお姿から勇気をいただいています。
       担当 東京いずみ会  T.K