杉田すま先生「入門期の教式、
二ことばのけいこ 三かく」に学ぶ
「二ことばのけいこ」は、口形を演示してみせることと、「、」「。」を体感として理解させるために「口を結ぶ」という指導を紹介しています。これは、はっきりした発音と、基本文型、作文につながる技能をおさえているということでしょう。遠い目標を見据えた提示を計画的に始めておられるわけです。
「三かく」では、初めて教科書、ノートに出会った時はどうするかを、我が身をそこに置いたように一挙手一投足に思いを巡らせます。この具体的な行動への想像、自分が子どもになり、今初めて目の前に広がる場面にいかに対応すると良いのか、一つ一つ先手を打っていくのです。この、あくまでも子どもに寄り添う姿に心打たれます。
具体的に何をするのか、是非本文に当たっていただきたいものだと思います。自分が受けてきた教えの中から、ほんの少しだけ紹介いたします。
<教科書の取扱い>
まず、表紙の折り目をつける。目印となる線までぐっと開き、折り目をつける。それを二枚、三枚と繰り返す。後は自然にできますと。
<ノート>
どちらが前で後ろか確かめる。表紙を一枚めくって、初めに書くページはここ、次の一枚をめくって、次に書くのはその裏、その次はその隣りと、書くページの順番を示していく。と学びました。
そこまでしなくてもできると言えばそうですが、しかし、なるほどこのように一度経験していれば、どの子もつっかえたりしないで一緒に作業に集中できるのだ、先手必勝の技なのだと感心したことでした。
これも、どうすると子どもが楽しく、楽に学べるかと想像した産物なのだろうと思いました。詳細は原本に当たってください。はっとするような素敵な心構えがたくさん述べられています。
宮城 M.A