1月の話題 2

風姿花伝第三 問答条々 座敷を見て、吉凶をかねて知る

 「座敷のきほひ・おくれを考えてみる事。その道に長ぜざらん人は左右そうなく知るまじきなり。」
 川﨑先生が感想として次のように話されました。
 「教式の授業と同じだと思った。初めて出会った子どもたちとの授業で、子どもの様子を見、学級の空気を授業に向けて高めていくという点である。」
 本当にその通りです。そして、教式には、子どもの心を授業に集中させるための手だてが、授業の始まる前から種々あります。たとえば、
 〇 学習の準備を整え、心構えをさせる。
 〇 子どもの心が揃ってから教師と共に礼。
観客が自然と能の世界に導かれるように、子どもたちも授業の世界に入ってきます。最初が肝心というけれど、自然な流れの中で、大声を出さなくても、子どもは動いてくれます。だから、教師も子ども落ち着いて学習に取り組むことができるのです。
  *左右なく…たやすく
  *競ひ・後れ…見物人の気がのっているかどうか。
     島根  M. N

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