12月の話題 5

芦田教式(七変化の教式)入門講座 

 二とくは、印象の残ったことを整理するのですが、子どもたちは話の展開の順に扱うと印象が薄れていくようです。頭が働かなくなると鈴木佑治先生は教えてくださいました。そこで私は、扱う絵の順序を変えたり、飛ばしたり、絵を動かしたりしました。また、文章に戻らないと分からないような問いは避けました。豆太が医者を呼びに行く場面の絵は扱いませんでした。それは、第二次指導の扱いと重なるからです。何でも出してしまうと指導の種がなくなり、同じことの繰り返しが続き子どもに飽きられてしまうからです。

六とく じさまぁ やい それじゃぁ じさまぁっ
    医者様 モチモチの木 じさまぁ

 「じさま」が3つあるが、同じ声なのは何番と何番か。(1、7)
 何をして欲しいときに呼んだのか。(しょんべん⇒下にで板書)
 4は大きな声だと、どこで分かる?(一番下の で囲む)
 じさまの姿を見て閃いたのは何かな?(医者様 医者様へ 板書)
 その医者様の背中で見たのは?(木に点った灯  板書)
 その灯を見たいと思っていたのは?(それじゃぁへ 板書)
 山の神の祭りを見ようと頑張ったか?(寝てしまった × 板書)
 昼の豆太は?(いばってる)分かる言葉は?(やい → 昼 夜と板書)
 霜月20日は何番から何番か?(3~6 12・3~6・7( )板書)
 3~6を2つに分けると?(3と4~6 ( )板書)
 詳しく読むと面白い場面を3つ。豆太が頑張ったところは?(5)
  山の神の祭りの話を聞いた豆太の様子がわかるところは?(3)
  豆太をじさまがほめているところは?(7)

 如何でしたか、教式での1時間目の授業がイメージできたでしょうか。一番大事していることは、自分が納得したことを授業することです。それがよかったかどうかは、子どもたちが教えてくれます。それがまた、教師として自分を成長させる糧になるのです。肩肘張らずに挑戦してください。

 どの子も、国語科で身につける技能を毎時間積み重ねるように教式は組み立てられています。また、問答の意義がよく分かる授業です。力の弱い子も参加できるように練られた問いが授業の命です。いつになってもこれでよいという問いは作れませんが、自分自身が育っていることを感じています。子どもの「楽しくて飽きない授業だった」という声が励みになっています。
 2013年に出前授業をさせてもらったときの案を添付します。2時間目以降の参考になればと思っています。