5月の話題 1

師を求めて

 学生時代、読むことが好きで、ひたすら読書をし、要約、感想を書いていました。その中で何
となく、もっと効率的で論理的な読みの方法がありそうだと感じながら、一歩踏み出して求める、
学ぶということをしませんでした。今にして思えば、なんと惜しい時間を過ごしたものかと悔や
むばかりです。
 教職に就き、全国生活指導研究会の夏季合宿で讃岐国語の会の大西忠治先生による構造読みに
出会いました。論理的に読むことに取り組んでいる人々がいるのだと初めて知り、大変嬉しくな
り、本を買い込み実践してみました。
 その後、教科研国語、一読総合法と出会い、次々と本を頼りに、作品分析、実践をしてみまし
た。その間、研究グループへの参加もしてきましたが、実はずっと師を求めていました。一人ち
まちまと学ぶのではなく、ドカンと大きなご意見をいただいて考える、とことん考える、そんな
ことができたら、どんなに幸せかと思っていました兼好法師の「先達はあらまほしきことなり」
です。  
 そのことを実感していて、ないものか、ないものかと探していました。するとある日、ドカン
と降ってきました。主人が「うちの校長先生が国語を勉強したい人がいたら、国語を教えるよと
話していましたよ。」と言うのです。すかさず反応しました。「国語を教えるですと!」「国語
を教えると言い切れる人がいるんだ!」「行きたい!」と。よその学校の人間でも、お仲間に入
れていただけるのか尋ねてもらい、ずうずうしくも参加させていただくことになりました。これ
が私と笠原昭司先生との出会いになりました。
       宮城 M.A