「二とく」を考える
第一次指導「二とく」は、「○題目、◎ひびき、○手引き」の三つの手続きによって進めら
れる。
題目の扱いは、とても面白い。題目を考えると、全文が見えてくるように思えるのだ。
教材文と照らし合わせて、筆録の「題目」の扱いを読むと、その面白さがよく分かる。
○ 題目が分かれば全文が分かる。全文が分かれば題目が分かる。
○ 全文を読んで、題目を考える。
題目の扱いは「一よむ」の後になる。読んだことを踏まえて、題目についてを考える。
題目は、話の糸口であり、取り扱いの方向性を示すものでもある。平易、単純をモットーに
扱う。
題目を糸口に、文章全体の概観に向かって授業を展開していく。
○ 精一杯の読み、精一杯の聞き方をさせないと、◎ひびきが悪くなる。
「◎ひびき」は、「一よむ」で、一生懸命読み一生懸命聞いて、心に響いたことを問いかけ
によって話させる段階。だから、「精一杯の読み、精一杯の聞き方をさせないと、◎ひびきが
悪くなる」のだ。
「一よむ」で、あまり読めなかった場合、「◎ひびき」の工夫がさらに求められる。
○ 挿絵は、ひびきの助けになる。だからといって、出ている挿絵や写真を全部取り扱っても
駄目。
○ 題目とひびきは、一体である。題目を主にして深めていくと、ひびきがうまく入る。
「一よむ」がうまくいかないときほど、題目とひびきを単純化する必要がある。
読めていないと思うと、つい説明が多くなりがちだが、むしろ、ポイントを絞った扱いを心
がけるのがよい。
宮城 M.K