令和3年6月29日(月)~7月5日(日) 第13週

…… 小学校の国語の授業を考える ……

~ 教式のホームページから ~
四 かく を考える。  詳しくはこちらへ(教式の話)
「自然のかく絵」と「風切るつばさ」の授業をされた学校で出された質問
「途中でノートを閉じて何も書かないのは衝撃的。ノート指導の考え方は?」 というものでした。
私の返答を話した順序に書けば以下の通りです。
 ① 家に帰ったら、ノートを開いてみて、今日はこんな勉強をしたなとメモしたり整理することがあってもよい。
 ② させられてやるのではなく、自分でやってみようと思うことが大事。
     「読んでみたか?」と同じ考えで、「ノートを開いてみるといいよ。」程度の働きかけを継続する。
     みごとにノートを整理した2年生の児童が出てきた。
 ③ この教式は、「授業時間の中で視写をすることそのものに意義がある」 という考え。
(宮城の会員 MK)
MK先生の『ノート指導』のお話について考えたことを書いてみます。
① 視写の意義は、書き慣れることです。そのことを通して見えない学力が育ちます。
「根気強さ/短期記憶力/集中力/視写が最もゆっくり読むことにつながり深い理解へと導く」
② 視写後の活動が単純化されます。
視写(板書)を手掛かりにして学習を焦点化するので、机の上は片づけられます。
板書に集中できます。
③ 考えた道筋が板書に残りますが、深く考える楽しさを心に残すことが大事です。
それが、自ら学ぼうとする原動力になるのです。
それで授業の目的は果たされています。
授業後に板書に書き込まれたことをノートに写す仕事は子どもに過重負担をかけ、力の弱い子には辛い時間に変化してしまいます。
④ 視写は、作文を書くための基礎練習にもなっています。
教科書に載っている読み手に訴える力のある文章をゆっくり手で読むのですから、それが自分で作文するときの基肥になるのです。
⑤ 以上の要素があるのですから<六とく>で書かれた線や記号を書き写す必要はなくなります。
家に帰ってノートを見て、思い出しながら線や印を書き入れるのは自ら学ぶ態度の表れと考えます。
しかし、宿題にするのは考えものです。
(東京の会員 t K) 26日LINEより
分かりやすく貴重なお話をありがとうございました。
教式の根幹は『書くであること』を改めて考え、どの子も力に応じて考え、授業に参加し、続けることで、確実に力をつけていく。
教式の素晴らしさを思います。
(島根の会員 mN) 
視写を続けていると、雑念が払われ、集中力が増す。
そして、子どもに落ち着きが出てくる。
肚の座った人間に育つ素養になる。
これが一番大事かな、と思ったりします。
マス一杯の大きな字で、ゆっくり、ていねいに書いてください、という指示。
そして、間違えてもいいよ、間違えたら×と書いて、横に書いたらいいからね、という指示。
これで安心して集中できる。
この安心感が、集中力を更に増す。
人を育てるとはどういうことか。
スキルを高めることが、人を育てる大事な点であるという間違った教育観、これを正すのが大変難しい。
教式の勉強を始めた時は、
 45分の中頃に10分間も話し合いの時間を中断する事はとても無駄なことだと思っていましたが、
やってみると無駄どころではない。
いろんな良い点があり、教式の勉強が少し進むと離せないものとなりました。
話し合いが、考えることであり、考える力を伸ばすものだと思っていました。
(大阪の会員 t Y)  27日LINEより
四「かく」は教式中最も独創的なものと言われますが、
それは複式学級で直接教授と自動作業の工夫から生み出され、
自動作業として書くことが児童を主体的に活動させ、落ち着くことを知り、
単式に取り入れたといわれます。
実践してみて、手引きに従って書きながら、実は文章や言葉をゆっくり考えて読んでいることに気がつきます。
気づかなかった 助詞や文末の違いも分かるようになります。
子供達だけでなく教師にとっても同じことが言えます。
どんな長文でも書くことが教材研究の第一歩であることを先輩の先生方に学びました。
(岩手の会員 mK) 28日LINEより
「自然のかくし絵」の筆録が届きました。 第二次指導2時間目の筆録はこちらへ  第三次指導の筆録はこちらへ  ご意見・感想をLINEで交流しましょう。 
みなさんはどう応えられますか?LINEで交流できるとよいのですが……