12月の話題 1

芦田教式(七変化の教式)入門講座 1

 12月は、初心者入門講座を開きます。 教材「モチモチの木」光村3下

 今回は、1時間目の立案準備です。教式では1時間目を概観の指導に充てていますが、みなさんはどのようにされていますか。ご自分の実践と比べながらお読みください。
① 区画を決める。
 先ず、全文を読みます。すると、小見出しが5つあることが分かります。区画の数は、多くても10を超えないように意識してもう一度読み直します。
 私は、主人公豆太の行動に着目して4つ目の小見出し「豆太は見た」を3枚の絵に合わせ3区画にし、計7区画と仮に決めました。これは後に、手引きとの関係で修正することもあるからです。
② 題目について考える。
 主人公は、豆太です。題「モチモチの木」と豆太との関係を考える手がかりが、2つ目の小見出し「やい、木ぃ」の最初の文に示されています。しかし、それだけではないことも分かります。それらを書き出すと、
  ア、モチモチの木の名付け親⇒豆太
  イ、モチモチの木の見え方⇒お化け
  ウ、モチモチの木⇒山の神(祭)
さらに、主人公豆太について書き出すと、
  カ、5歳
  キ、猟師の祖父と二人で峠の小屋に住む
  ク、弱虫
  ケ、真夜中に医者を呼びに行った
  コ、山の神の祭りを見た…?
などが出てきます。
③ 手引きを考える。
 題と主人公との関係が整理できたところで、手引きを考えながら読みます。私は、5W1Hを考えながら読みます。誰(豆太)が、何(祭)を、いつ(霜月20日の晩)、どこ(医者の背中)で、どんな目的(じさまを診てもらう)で、どのように(素足で走って)などから、各区画で豆太の言動を示す語句が書き抜けないか調べます。すると、どの区画にも豆太の言った言葉が出ているので「 」の中の語句を探せばよいことになります。子どもたちにも見つけやすいだろうと考えました。そこで手引きを、
『その時の豆太の様子を考えながら、豆太の言葉(鈎括弧)の中から最初の語句を書き出す』
としました。
 これで、立案の準備ができました。次回は、立案について書いていきます。