令和3年4月13日(月)~4月19日(日) 第2週

…… 小学校の国語の授業を考える ……

いずみ会では、国語科での4つの活動が風車の4枚の羽根だと考えています。
羽根のバランスが悪いと風車はうまく回りません。
小学校に入ってくる子どもたちは、『聞くと話す』活動について日常生活では困らないくらいに育っています。
『読む』と『書く』は家庭の環境によって大きく違うでしょうが、入門期の学習を通してどの子も『読むと書く』活動を楽しめるように工夫します。
そして、小学校を卒業するまでに4枚の羽根を大きく丈夫に育つように授業を積み重ねます。
学校での生活は、『話すことと聞くこと』を中心に回っています。
教科学習も「話すことと聞くこと」で進行されます。
また、教科書を『読むこと』から授業が始まる教科も多いはずです。
ですから、教科書が読めるということは教科学習の前提です。
その力を育てる役目を担うのが国語の授業です。
 
いずみ会では、『 国語科指導の単純形態 』に沿って授業を行っています。
その特徴は『音読と視写』を大事にしていることです。
授業の始まりは、児童の音読から始まります。
その音読のさせ方にも工夫があります。
どの子にも音読する機会を与えるために席順に読んでいきます。(:順繰り読み)
音読の目標は「大きな声」で「ゆっくり」読むことです。
聞く方は「本を立てて両手で持つこと」と「黙って聞くこと」をめあてとします。
視写の目標は「マス目いっぱいの大きな字」で「鉛筆の色が出るように」書くことです。
視写の時間は教師も同じことを板書します。(:本時の学習の準備)
この時間で学級の雰囲気が澄んだものに変わり、次の学習への集中度が高まります。
視写後、机上の整理をさせてから板書を全員で指黙読・指音読します。
指黙読は教師の指揮に合わせて読むことです。
この時にはゆっくりと読みます。
これで児童の呼吸が整えられます。
次に教師の指揮に合わせて斉読します。(:指音読)
ここの活動が、順繰り読みをするときの訓練にもなるのです。
視写したものを音読してからその中身を学習します。(:本時の学習の焦点化)
最後に、学習を振り返りながら板書したことを指音読して終わります。(音読で始まり音読で終わる授業)
 
ところで、この4つの活動がバラバラにならないように結び付けているのは何でしょうか。
それが、『考える』ということです。
教材を『順繰り読み』したら『考え』、『視写と指黙読・指音読』したら『考え』る指導法をいずみ会では行っています。
令和3年10月30日には、授業を公開します。
多くの方の参加をお待ちしております。