12月の話題 3

先 達 を 想 う

 昭和51年の、「いずみ会」冬の会(第71回教壇修養会)は、茨城県大宮町立大宮小学校(現ひたちなか市)に於いて行われた。
 先達と呼ばれる、東京・助松太三先生、宮城・笠原昭司先生、青森・安達孝之介先生など、高弟が、お手本になる「教壇」(授業)を展開して下さった。
  「大きな石の柱」(笠原昭司先生指導)
 教壇そのものが素晴らしく、未だに忘れることのできない授業の一つである。それと共に、午後の指導(授業解説)で教材の背景となるものを丁寧に指導して下さり、
ああ、教科書はこのように読むものだ
と、痛感した。笠原先生は、当時教頭先生で日常の激務の中、教材文を暗誦され、板書も暗写される修行をお積みになっての登壇であったと思われる。
  「くじらぐも」(助松太三先生指導)
 1年生の教材として今も教科書にあるが、助松先生の授業は、単純化の極致であった。
 「単純化(単調化ではなく)すれば、具体化になる。具体化すれば、単純化になる
と、教えて下さったのは、会場校の照沼校長先生であった。その実際例を、初心者にも授業ができるようにと手に取るように、見本を示して下さったものとして「生涯難忘」の教壇であった。
 米澤徳一先生、杉田すま先生、倉員先生等多くの「 先 達 」の先生方についても、印象を語らねばならないところであるが、紙数も尽きた今、お名前を挙げ感謝の心と致します。
    担当 京都 A.T