…… 小学校の国語の授業を考える ……
「かさこじぞう」 (その5) ~ 鈴木先生のご教壇 (第二次指導 前半) ~
鈴木佑治先生の「かさじぞう」(第二次指導 前半)のご教壇を紹介します。
今回は、「一よむ~五よむ」までとします。
※ 芦田先生は、筆録の音読を勧めておられます。
「読者の生命語で、教壇調にのせて音読してほしい。」と言われております。
お試し下さい。
鈴木先生と百石小児童との問答の味わいが感じられると思います。
第二次指導 (第一時) 昭和39年12月30日 ( 10時10分 ~ 10時50分 )一 よむ 8 区画 8 人
二 とく
〇 おさらい
◦ おじいさんが家を出る時、笠を持って出たでしょう。
この笠を、おじいさんはどうしたか。(かさと板書)あなたは?
(町へ売りにいきました)
◦ 売りにいきました。売ったらお金が入ってくるでしょう。 (お金と板書)
◦ このお金で、帰りに何を買ってきたいと思ったのか。 (なあも買ってこない)
◦ そうかな。何か買ってきたいのさ。
そのために笠を売りにでかけたのだよ。 (もち)
◦ おもちだよ。(もちと板書)あしたはお正月で、もちを食べたい。
笠を売ったこのお金で(板書を示されながら)もちを買ってこようと思ったのだよ。
◦ おじいさんの家は、とってもどんなうちだったか? (貧乏)
◦ 家の中には何にもないの。お正月にはもちを食べたいのだけれども、
もちも何もない。それで、もちを買おうと考えたのだよ。
◦ そして、出かけていったら、その笠をお金にしたのかな? (しません)
◦ お金にはしませんでした。何にしたの。 (地蔵さまにかぶせました)
◦ (おじぞうさまと板書)お地蔵さん、お金くれたか?石のお地蔵さんだよ。
「ありがとう。そら、お金。」なんて下さったか。お地蔵さんは下さらないだろう。
それでも、おじいさんは、笠をみんなお地蔵さんにあげてしまいました。
◦ (いままでの板書でもう一度はっきり確かめられる)家を出る時は、
この笠を売って、そのお金で、何をもって帰ろうと思って出てきたの? (もち)
◦ ところが、途中で雪をかぶったお地蔵さんの姿を見て、あんまりかわいそうにな
ってしまったの。いっぱいここに(頭をおさえられて)雪がつもっているお地蔵
さんを見て、かわいそうに思いました。それで、おじいさんは笠をみんなお地蔵
さんにあげてしまいました。
◎足場 注:現在は「承接」
◦ おじいさんは家を出るときは、自分の口を考えたの。あしたは、この笠を売って
もちにして、と思って売りに行ったのだろう。ところが、みんな、お地蔵様にた
だであげたのだよ。
◦ おじいさんは、お地蔵さんの前に来たときは自分の口を考えたのか。(考えない)
◦ 誰のこと考えたの。 (お地蔵さん)
◦ お地蔵さんのことです。雪をいっぱいかぶって、お地蔵さんは立ってござる。
かわいそうだなあと思ったの。もう、自分のかわいそうなのは、すっかりわすれ
たの。
◦ しまいには自分の笠を……、これまでかぶっていた笠もあげてしまったの。持っ
て行った笠もあげ、さっぱりとお地蔵様にかぶせて帰りました。
◦ おじいさんが家に帰っていったら、おばあさんは悪い顔をしたか。 (喜んだ)
◦ おばあさんもいっしょになって喜びました。おじいさんも、おばあさんも、とっ
ても心のやさしい人たちだね。それでは、おじいさんとおばあさんのところを書
いて考えます。
〇 手引
◦ おじいさんがお地蔵さんに自分の笠をあげたところ、何番目か。 (5番目です)
◦ 家に何も持たないで帰ったところは何番目か。 (6番)
◦ 6番と5番の、こういう 「 」 のついたところ、みんな書きなさい。わかった
でしょう。
三 よむ
四 かく (板書、第二次なので分量多く、数名書きおくれた子あり。)
◦ それじゃ全部しまいなさい。今急いで書くなよ。急いで書いたら、そまつな字し
か書けないよ。
五 よむ
(指黙読一回)
(指音読一回)
