子どもに任せる
板書が単純化されていると、力の弱い子どもも指導者と一緒に書くことができます。「かく」ことを毎時間続けていくと、子どもの「かく」力、「よむ」力は伸びていきます。私は、「かく」の速い遅いについては、1、2カ月も継続したらほとんどクラス全員の書く速さが揃うようになることを新任の時から体験しています。またたとえ時間内に板書事項を全部書き終えていない子どもがあっても、次の学習に取り掛かる時は途中でもやめさせます。次の学習活動のスタートを全員一緒にすることは授業の大切な点です。
「手引」によって読み取る時も、自分の読み取った言葉や文が指導者の黒板の言葉と違っていても、子ども自身が今自分で読み取ったものを次の学習へとつないでいきます。間違ったと自分の書いたものを慌てて消す必要はありません。自分で読み取って書くことが重要なのです。 七変化の教式における単純化された板書は、読む力の弱い子どもにも易しい指導であり、力のある子どもにとってもより文章の深さを学ぶことのできる教法であると考えています。
兵庫 K.N