令和3年9月6日(月)~9月12日(日) 第23週

国語科指導の単純形態を求めて ④ 
いずみ会百回記念誌 (平成3年3月刊)

第22週に続いて、佐々木秀也先生の教式の話(350~353ページ)です。

第一次指導 六とく ~ 七よむ について書き出します。

 六とく 

 1 「六とく」の意義

  六のとくという仕事は、書かれたものを関連づけながら統一して、文章の山を見出させることである。
 
 2 「六とく」の手続き

  〇 事実・区分
  ◎ 山
  〇 余韻

  三つの手続きで進める。

  しかし、〇事実・区分と◎山の扱いは渾然一体として扱うもので、ここまでが事実・区分、ここから山の扱いというように明確にできない。

  だからといって事実の扱いを軽んじたり、区分の扱いを粗末にすることがあってはならない。

   〇 4 事実・区分

 1 単純化と具体化

  ◇ 一問で貫く意味
   
  ◇ 立案上の留意

  単純化し、具体化して、とっぷり理会させるには、子どもに委ねなければならない。

  教師が主体ではなく、子どもが主体である。
  
  はずしてはならないものをしっかり練ること。教案は要点だけに留めることである。

   ◎ 5 山

 1 第一次指導の「山」と第二次指導の「心」の関係

  「山」は、その文章のにおいを嗅ぐことことであり、文章の心を発見する糸口を掴むところである。

  「心」は文章と取り組み、文章の心そのものをはっきり掴むところである。

  第一次指導は全文の概観だからといって、事実のあらましを掴んだだけに終わってはならない。

  「第三層発見の糸口」を掴ませることが最も肝心な仕事である。

 2 「六とく」の組み合わせ  …絶対に区分が先にならないこと…

 (1) 「事実―区分ー山」
 (2) 「事実―山―区分」
 (3) 「山―事実―区分」
 (4) 「山―区分―事実」 

 3 第一層の尊重

 4 層の理会について

  ☆ 文章の層はどうしたらわかるか

 5 文章の再構成

  ● 平面的な読み ⇒ 平板な扱い ⇒ 逐条審議 ⇒ 複雑化
  ◎ 再構成 ⇒ 文章の鳥瞰 ⇒ 立体的な扱い ⇒ 具体化・単純化

  〇 6 余韻

 1 教壇の余韻と自習

 2 余韻の残し方

 七よむ

 1 「七よむ」の意義

  一時間の勉強で得た理会の楽しさを音声化する。

 2 「七よむ」の内容

  板書を指音読させる。教科書は原則として読ませない。

  「六とく」で高潮してきた空気を更に持続させ、家に帰って、今日の勉強を思い出しながら読み返してくることを期待する。
     
 3 教師の評価としての読み声

         詳しくは以下をお読みください。