国語科指導の単純形態を求めて ④
いずみ会百回記念誌 (平成3年3月刊)
第22週に続いて、佐々木秀也先生の教式の話(350~353ページ)です。
第一次指導 六とく ~ 七よむ について書き出します。
六とく
1 「六とく」の意義
六のとくという仕事は、書かれたものを関連づけながら統一して、文章の山を見出させることである。
2 「六とく」の手続き
〇 事実・区分
◎ 山
〇 余韻
三つの手続きで進める。
しかし、〇事実・区分と◎山の扱いは渾然一体として扱うもので、ここまでが事実・区分、ここから山の扱いというように明確にできない。
だからといって事実の扱いを軽んじたり、区分の扱いを粗末にすることがあってはならない。
〇 4 事実・区分
1 単純化と具体化
◇ 一問で貫く意味
◇ 立案上の留意
単純化し、具体化して、とっぷり理会させるには、子どもに委ねなければならない。
教師が主体ではなく、子どもが主体である。
はずしてはならないものをしっかり練ること。教案は要点だけに留めることである。
◎ 5 山
1 第一次指導の「山」と第二次指導の「心」の関係
「山」は、その文章のにおいを嗅ぐことことであり、文章の心を発見する糸口を掴むところである。
「心」は文章と取り組み、文章の心そのものをはっきり掴むところである。
第一次指導は全文の概観だからといって、事実のあらましを掴んだだけに終わってはならない。
「第三層発見の糸口」を掴ませることが最も肝心な仕事である。
2 「六とく」の組み合わせ …絶対に区分が先にならないこと…
(1) 「事実―区分ー山」
(2) 「事実―山―区分」
(3) 「山―事実―区分」
(4) 「山―区分―事実」
3 第一層の尊重
4 層の理会について
☆ 文章の層はどうしたらわかるか
5 文章の再構成
● 平面的な読み ⇒ 平板な扱い ⇒ 逐条審議 ⇒ 複雑化
◎ 再構成 ⇒ 文章の鳥瞰 ⇒ 立体的な扱い ⇒ 具体化・単純化
〇 6 余韻
1 教壇の余韻と自習
2 余韻の残し方
七よむ
1 「七よむ」の意義
一時間の勉強で得た理会の楽しさを音声化する。
2 「七よむ」の内容
板書を指音読させる。教科書は原則として読ませない。
「六とく」で高潮してきた空気を更に持続させ、家に帰って、今日の勉強を思い出しながら読み返してくることを期待する。
3 教師の評価としての読み声
詳しくは以下をお読みください。