…… 小学校の国語の授業を考える ……
「自然のかくし絵」授業実践報告
先週の土曜日(8月7日)に「自然のかくし絵」の授業について実践報告をしました。筆録に沿って「問答の流れ」を検証し、先生方から叱正を賜り、今後の授業に生かそうという思いで報告をさせていただきました。
第一次指導から第三次指導まで4時間分の筆録を読みながら、主に「問答の流れ」の滞ったところに焦点を当て授業者としての考えを話しました。
主に話題となったのは次の三点でした。〇は報告者、◎は他の会員の発言です。
1 題目の扱い
〇題目「自然のかくし絵」を「自然」と「かくし絵」に分けて考えた。
セミやバッタ、草や木、鳥やトカゲなどの「自然」を「隠れるもの・隠すもの・探すもの」に分類することで、題目の「自然」を押さえようとしたが、途中で「昆虫」「植物」という別な分類の視点を持ち出したため、問答の停滞がみられた。
◎この題目の扱いはとても難しい。よい挿し絵が使われているので、初めから挿し絵を活用する方法もある。
◎大阪で行った授業では、まず「虫」を押さえてから、他の自然を確かめることで、児童が迷うことがなかった。あの流れはよかった。
2 「手引き」と「山」の関わり
◎「手引き」は、「見つからないために昆虫がしていること」である。それに対して「山」は「自然のかくし絵で大事なもの(=色)」となっている。発問の流れに微妙なズレがあるのではないか。
〇着眼点の把握と取扱いのズレであると思う。
3 筆者の扱い
◎「一よむ」で筆者の名前を読まないのがいずみ会の授業。「語義」の扱いで、「かんさつ」した筆者を意識したということだが、筆者の取扱いをどのように考えればよいのか。
◎昆虫について詳しく調べた科学読み物と捉えれば、筆者の立場を考えるのが分かり易いと思う。子どもの興味を引きつけるのではないか。
〇この文章をどう読むかという問題である。
4 全体を通しての発言
◎芦田教式は、新しい学習指導要領が求める「構造と内容の把握」「精査・解釈」という学習過程に合致しており、決して古いものではないということが分かった。
◎大学の授業でも「問答の流れ」の飛躍はある。「役(ヤク)」は音読みであることに留意。
(文責 報告者) 宮城いずみ会 会員 M.K