7 8 歳 の 教 壇 記 録
― 行 ず る ―
学力低下や問題行動、不登校等々、子どもたちや教師の現状は厳しいものがあります。島根の小さな市に住む私でさえ、時折耳にする周囲の声や孫の話から憂うる事が多いのです。
芦田先生の「78歳の教壇記録」は、このような今の時代に大きな示唆を与えてくれます。
鈴木佑治先生の跋文から
「先生の道を真剣に行ずれば、こうした悲劇など起こる筈はありません。子どもが自然に観えてくるからです。続けて行ずると、子供一人々々の学力もいつの間にかついて来るし、教師の喜びを深く味わうことができます。だからいつの世にも先生の道は生きています。現代教育問題のすべては、先生によって、一切解決されましょう。」 *悲劇…子どもが観えない
教式は子どもの姿が観えます。七変化の中にその手がかりを見つけるようにできています。1人の子だけでなく、全体の子どもを観ることができます。
また、「行」に通じるとも言えます。「四 かく」を例にあげると、教師も児童も共有するこの時間はこの上もなく尊いものです。教室の中に満ちてくる清々しく引き締まった空気は、自然に学ぶ心を育てます。 * 四 かく 教師は黒板に 児童はノートに 視写する活動
キーボードを打って、その速さを競うやり方では、学ぶ心は育ちません。何かに追い立てられるような学びでは、力の弱い子はついて行けません。芦田先生の願いは劣等児を作らないことでした。この事を真剣に考えるべき時ではないかと思います。
種々の困難が教育現場を取り巻いています。しかし、子どもを育てるのは教師です。授業を通して育てるしか手はありません。難しい理論を実践するのでなく、誰でもできる平易な教式の道を一人でも多くの方に行じてもらえたらと願うのです。
島根 M.N
