感想文に学ぶ ③
充分な教材分析をし、納得のいく解釈ができても、子どもが観えなければ教壇は進められません。初めて出会う子どもに対しても同じなのです。
一人も見逃されずに
第一時間の中途で、遅刻した三年生の児童が一人、教室へ入って来ました。児童が入ってきたことは分かっても、格別気にとめないというのが普通だと思います。しかも複式は、時間的には本当に忙しいですから、何もかまわないで進行されるのかと思っていました。
ところが、先生はその児童の側に行かれ、「今みんながやっているお仕事は……。」といかにもやさしく手引きをされているのです。
よく考えてみますと、自習を主体とした複式学習では、こうしてやらないと、児童が途方にくれて、ぼんやりしてしまうという事がよくわかるのです。―中略―先生はそれをすばやく、簡潔に処理されていました。
担当 岩手 M.K