6月の話題 1

  わ か る 喜 び

 私をこの道に導いて下さったのは、川﨑吉郎先生です。先生は子どもたちから、厳しくて恐い先生と思われていました。その先生に当時担任していた一年生の授業(げんちゃんとどんぐり)をしていただきました。
 授業後、思いがけない光景を目にしました。クラスに体が小さく、学力も低い女の子がいたのですが、廊下で先生に出会うなり、「川﨑先生」と言って、抱きついたのです。本当に嬉しそうに。
 又、ある男の子は、授業後先生と一緒に登校するようになりました。大きい先生と小さい一年生が仲良く話しながら登校する姿、その時の私は、先生がうらやましくて、なぜだろうと思うばかりでした。
 その後、子どもたちは先生の授業がよくわかり、その喜びをあのように表現したのだとわかりました。子どもたちにとって、勉強がわかることは最大の喜びであり願いです。教式には単に国語力をつけるだけはでなく、授業を通して心も育てるのだと思います。教式で学ぶと、どの子にも光が当たります。
 これらのことが、修養会に参加するきっかけとなりました。
                 島根 M.N